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OpticStudio と OpticsViewer の 21.3 で導入されたプロジェクト ディレクトリ システムを使用すると、重要な Zemax ファイルを容易にパッケージ化し、保存できます。これにより、これらのファイルにプロジェクト単位で容易にアクセスし、操作できるようになります。複数の OpticStudio 設計ファイルからアクセスする共通ファイルがある場合、そこに保存されたデータの上書きを防止するうえでプロジェクト ディレクトリが効果的です。
作者 : Alissa Wilczynski
従来のファイル編成の問題点
OpticStudio や OpticsViewer で光学系を正確に表現するには、ZOS (旧バージョンであれば ZMX) レンズ ファイルに保存したデータだけではなく、他の多くの周辺ファイル タイプに保存したデータも必要です。これらの周辺ファイルには、光学材料情報、コーティング データ一覧、CAD ファイルなどの周辺データが保存されています。
Zemax の従来のファイル編成システムでは、このような周辺ファイルの多くがフォルダ構造の \Documents\Zemax\ に存在しています。多くの場合、さまざまな多数の光学系モデル (ZOS や旧来の ZMX) が同じファイルを参照しています。複数のユーザーやコンピュータでファイルを共有していると、いずれかのユーザーがそのコンピュータ上で基本的なファイルを変更したときに、この構造が問題になることがあります。たとえば、アーカイブ (ZAR) ファイルを開く場面では、名前が同じ既存のファイルがあると、その ZAR を解凍するときに、そのファイルを上書きするか解凍をスキップするかの選択を求められます。ファイルを上書きすると、そのファイルに対するそれまでの編集内容とカスタマイズが失われ、ファイルの解凍をスキップすると、元の光学系を正確に再現できないことが考えられます。
OpticStudio の光学系で使用する基本ファイルは光学系ごとに異なりますが、特定の光学系で使用するすべてのファイルは、[解析] (Analyze) → [レポート] (Reports) → [データ一覧] (Prescription Data) を選択して、[使用するファイル] (Files Used) セクションで確認できます。Zemax のすべてのファイル タイプについては、こちら を参照してください。

プロジェクト ディレクトリによるファイル編成システムの使用
前のセクションで説明したような問題を回避するには、プロジェクト ディレクトリ システムにファイルを編成することをお勧めします。プロジェクト ディレクトリ システムを使用することで、特定の光学系に関連するすべてのファイルのパッケージ化と保存が容易になり、プロジェクト単位でこれらのファイルに容易にアクセスして操作できるようになります。プロジェクト ディレクトリに光学系を保存すると、周辺ファイルのプロジェクト固有バージョンがプロジェクト固有のフォルダに保存されるので、共有フォルダに保存されたファイルの上書きを防止できます。
プロジェクト ディレクトリに光学系を保存するには、[ファイル] (File) → [プロジェクト ディレクトリへの変換] (Convert to Project Directory) を選択します。既存のフォルダを選択するか、新規フォルダを作成します。このフォルダが、プロジェクトの ZOS (旧バージョンであれば ZMX)、ZDA、および周辺ファイルの保存先になります。

指定したプロジェクト ディレクトリの下に、モデルで使用するサブフォルダとサポート対象ファイル タイプの各種ファイルが作成されます。このようなサブフォルダとして、ABG_DATA、COATINGS、GLASSCAT などがあります。

\Documents\Zemax\ フォルダも引き続き存在し、今後も OpticStudio や OpticsViewer のインストール環境のファイルはすべてそこに保存されていきます。プロジェクト ディレクトリとして保存されているファイルの場合、そのうちの必要なファイルがそのディレクトリに見つからないと、[ファイル] (File) → [プロジェクト環境設定] (Project Preferences) → [フォルダの設定] (Folders) で指定したフォルダでファイルが検索され、適切なフォルダとファイルが使用されます。
サポートされているすべてのファイル タイプを確認するには製品のドキュメントを参照してください。OpticStudio と OpticsViewer の 21.3 では、次のファイル タイプが保存されます。
| Documents/Zemax/ フォルダ | ファイル タイプ |
| ABg_Data/ | .ABGF, .DAT |
| Coatings/ | .DAT, .ZEC, COATING.DAT |
| DLL/SurfaceScatter/ | .DLL |
| Glasscat/ | .AGF, .BGF, .GGD, .GRD, .IND, .TID, .ZTG, GLC.DAT, GRADIENT_9.DAT, SGRIN.DAT |
| Macros/ | .ZPL |
| Objects/CAD Files/ | .IGS, .SAB, .SAT, .STEP, .STL, .STP, .ZAN, .ZEN, .ZOF |
| Objects/SolidWorks Files/ | .SLDASM, .SLDPRT |
| Objects/Creo Parametric Files/ | .PRT |
| Objects/Inventor Files/ | .IAM, .IPT |
| Profiles/ | .DAT |
| ScatterData/ | .BSDF, .ISX |
プロジェクト ディレクトリとして保存されているファイルの受け取り
アーカイブ ファイルを読み込むときに、プロジェクト ディレクトリにファイルを抽出するオプションを使用できます。このオプションのボックスをチェックしたままにしておくことをお勧めします。これにより、以前に作成したファイル構造と同じファイル構造が作成されます。

プロジェクト ディレクトリとしてファイルを編成しない場合は、このオプションのチェックをはずします。アーカイブを復元すると、[復元先フォルダ] (To Folder) で指定したフォルダには ZOS ファイルと ZDA ファイルのみが保存されます。他のすべての周辺ファイルは、\Documents\Zemax\ フォルダ階層に編成されるか、[プロジェクト環境設定] (Project Preferences) で該当のフォルダを指定していれば、そのフォルダに編成されます。
ユーザーどうしで共有するファイルの詳細については、ナレッジベースの記事「 OpticStudio ファイルを共有する方法」を参照してください。